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近藤一弥 KAZUYA KONDO
1960年東京生まれ。
1982年成城大学文芸学部芸術学科卒業。美学、映画理論を専攻。1985年桑沢デザイン研究所グラフィック研究科卒業。1992年カズヤコンドウ設立。アート関連のエディトリアル、ブックデザイン、ポスターデザインを中心にグラフィック・デザイナーとして活動する。
コンテンポラリーダンスや現代美術のヴィジュアルおよびカタログデザインで、作品と観客との間に生じる固有の往復運動を、プリントメディアを通じて感覚的に再現しようとする。それらは斬新かつコンセプチュアルなカタログデザインとして、「もうひとつの展覧会」とも評されている。また、『安部公房全集』(新潮社)のブックデザインでは文学全集の新たな可能性を提示し、1998年に東京ADC原弘賞を受賞した。
2002年からは、安部の最後の仕事部屋とフロッピーディスクに残された未完の小説を主題に、映像によるインスタレーション作品を発表(2003年に世田谷文学館で行われた「安部公房展」に出展)。創造の瞬間の再生と組みかえといった新たな創作活動を行っている。現実とそれを映し出すイメージが、常に合わせ鏡のように無限に連鎖し、響きあう終わりのない世界が、そこに展開される。

Photo: Courtesy of the artist.
近藤一弥《飛ぶ男》インスタレーション(世田谷文学館「安部公房」展、2003)

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